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【初心者向き】キャベツの種まき時期はいつ?春と秋の違いと育て方

キャベツは家庭菜園でも人気の野菜ですが、「種まきの時期を間違えてうまく育たなかった…」という声は少なくありません。

特にキャベツは春まきと秋まきで栽培方法や注意点が異なるため、初心者にとっては迷いやすいポイントです。

本記事では、【初心者向き】にキャベツの種まき時期を分かりやすく解説し、春キャベツ・秋キャベツの違いや苗の植え付け方、ポットやセルトレイを使った育苗のコツまでをまとめました。

さらに、地域差や冬越しの方法にも触れるので、自分の環境に合わせて栽培計画を立てられます。

この記事を読めば、「いつ・どこで・どう育てるか」が明確になり、失敗しにくいキャベツ作りが始められるでしょう。

・春キャベツと秋キャベツの種まき時期の違いと地域ごとの目安
・苗の植え付け適期やポット・セルトレイでの育苗方法
・冬越しや病害虫対策など初心者が失敗しやすいポイントと対処法
・苗の販売時期と選び方、収穫までの栽培スケジュール
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春キャベツ・秋キャベツの種まき時期と違いを知ろう

キャベツは一年中見かける野菜ですが、実際に育てる際は「春まき」と「秋まき」の2つの作型が基本になります。

この章では、それぞれの種まき時期と栽培の特徴を整理し、初心者でも迷わず選べるように解説します。

春まきは気温上昇との兼ね合い、秋まきは高温や冬越しの工夫がポイントです。

地域によって多少前後するため、一般地・寒冷地・暖地それぞれの目安も示し、最適なスタート時期を把握できるようにします。

春キャベツの種まき時期はいつが適しているのか

キャベツを春に育てたいときの種まきは、地域と気温の推移をしっかり見極めることが大切です。

一般地(関東・中部)では、春キャベツの種まきは2月下旬から3月中旬が目安とされています。

この時期は昼間の気温が上がり始めますが、夜はまだ低温が続くため、保温しながら育苗するのが成功のポイントです。

寒冷地では3月中旬〜4月上旬、暖地では2月中旬からと地域差があります。

キャベツの発芽適温は20〜25℃、生育適温は15〜25℃で、低温すぎると発芽が揃わず、逆に高温すぎるととう立ち(花芽ができて結球しない状態)が起こりやすくなります。

そのため、春まきでは夜間の冷え込み対策にビニールトンネルや不織布を活用し、日中は過湿や高温にならないよう換気を心がけましょう。

また、春キャベツと呼ばれるものの中には「秋に種をまいて翌春に収穫する作型」もあります。

この場合は10月に播種し、冬を越して翌年の4〜5月に収穫するパターンです。

つまり「春キャベツ」という言葉は栽培開始時期ではなく、収穫時期を指すこともあるため、混乱しやすい点には注意が必要です。

地域ごとの目安を整理すると次のようになります。

地域種まき時期定植時期収穫時期
寒冷地(北海道・東北)3月中旬〜4月上旬4月下旬〜5月7〜8月
一般地(関東・中部)2月下旬〜3月中旬3月下旬〜4月6〜7月
暖地(九州・四国)2月中旬〜3月上旬3月中旬〜下旬5〜6月

このように、春キャベツの種まきは「寒さを避け、暑さが来る前に定植できるか」が成否を分けます。

カレンダーの数字だけでなく、その年の気温や天候も見ながら調整すると、安定した生育につながります。

秋キャベツの種まき時期と栽培の注意点

秋に種をまいて育てるキャベツは、夏の暑さが和らぎ、昼夜の気温差が大きくなる季節に向いています。

一般地(関東・中部)では8月下旬から9月上旬が種まきの適期で、寒冷地ではやや早めの8月中旬、暖地では9月中旬まで種まきが可能です。

この時期を逃すと、発芽後に高温で苗が弱ったり、逆に定植後に気温が下がりすぎて成長が止まるなどのリスクが増します。

秋まきのポイントは、苗の育成中に暑さを避けることです。

真夏の強い日差しの下では苗が徒長したり枯れやすいため、寒冷紗で遮光し、風通しを良くして温度管理を徹底します。

さらに、種まき直後の土が乾燥しすぎると発芽率が落ちるため、朝夕の水やりで適度な湿度を保つことが重要です。

秋キャベツの栽培では「とう立ち」を避けるため、早まきしないことも大切です。

気温が高い時期に大きく育ちすぎた苗は、冬の低温に当たると花芽ができやすく、結球せずに失敗することがあります。

したがって、播種から定植までのスケジュールは守り、地域に合った晩抽性の品種を選ぶことが安定収穫のカギとなります。

代表的なスケジュールを表にまとめると以下の通りです。

地域種まき時期定植時期収穫時期
寒冷地(北海道・東北)8月中旬9月上旬〜中旬翌年5〜6月
一般地(関東・中部)8月下旬〜9月上旬9月中旬〜10月11〜12月 or 翌春4〜5月
暖地(九州・四国)9月中旬10月上旬翌春4〜5月

このように、秋キャベツは「種まきの遅れ」と「育苗中の暑さ」が大きな課題になります。

適期を守りつつ、遮光や防虫ネットを併用すれば、初心者でもしっかりと結球したキャベツを育てることができます。

キャベツの苗を植え付ける最適なタイミング

キャベツ栽培で失敗を防ぐ最大のポイントのひとつが「苗の植え付け時期」です。

一般的に、苗は本葉4〜6枚が揃った頃が適期とされています。

この段階の苗は根が十分に張り、植え付け後に活着しやすいため、成長が安定します。

サカタのタネなど一部の資料では、春・秋まきでは本葉7〜8枚を目安とする例もあり、育苗環境によって前後する点に注意が必要です。

植え付けの時期は、春まきと秋まきで異なります。

春まきでは、関東や中部などの一般地で3月下旬から4月上旬に定植し、梅雨入り前に結球期を迎えるスケジュールが理想です。

秋まきでは9月中旬から10月初旬が目安で、冬の低温に入る前にある程度生育させておくことが重要です。

苗の状態を見極めることも大切です。小さすぎる苗を早く植えると、根が弱く活着に失敗しやすくなります。

逆に大きくなりすぎると徒長して茎がひょろ長くなり、植え付け後に風で倒れたり病害虫の被害を受けやすくなります。

地域ごとの定植時期を表に整理すると以下の通りです。

作型地域定植時期の目安
春まき一般地(関東・中部)3月下旬〜4月上旬
春まき寒冷地(北海道・東北)4月下旬〜5月
秋まき一般地(関東・中部)9月中旬〜10月初旬
秋まき暖地(九州・四国)10月上旬〜中旬

さらに、夏場に植え付けを行う場合は、夕方に作業して日中の強光を避けるのがコツです。

植え付け後はたっぷり水を与え、数日は寒冷紗や不織布で苗を守ると活着率が高まります。

こうした工夫をすれば、初心者でも失敗しにくく、健全に育った苗がしっかりと結球につながります。

セルトレイと直まきはどちらが育てやすいのか

キャベツの種まきには「セルトレイやポットで育苗する方法」と「畑に直接まく方法」があります。

初心者にとってどちらが育てやすいかを考える際には、それぞれの特徴を理解することが大切です。

まずセルトレイまきの利点は、発芽率と初期成長を安定させやすいことです。

セルトレイやポットであれば、温度・水分・害虫をコントロールしやすく、健康な苗を揃えることができます。

1セルに3〜4粒まき、発芽後に間引いて1本立ちにすると、植え付け時に根がしっかりした苗が得られます。

また、移植することで雑草との競争も減り、畑に植えてからの生育が安定しやすい点も魅力です。

一方で、セルトレイ育苗には移植の手間がかかることや、ポットや培養土などの資材が必要になるというデメリットがあります。

植え付け時には根を傷めないように注意しなければならず、管理に少し気を遣う必要があります。

直まきの利点は、手間が少なく、移植によるストレスがないことです。畑に直接まくため、根を崩さず自然な形で成長します。

また、広い畑で一度に多くの株を育てる際には効率的です。

しかし、気温や湿度の影響を受けやすく、発芽が揃わなかったり、害虫や鳥に種が食べられてしまうリスクが高い点がデメリットになります。

比較すると、初心者にはセルトレイやポットでの育苗がおすすめです。

温度管理や水やりをしやすく、健康な苗を得られる可能性が高いためです。

特に春まきや秋まきのように気温変化が大きい時期は、管理のしやすさが成功を左右します。

直まきは、広い畑があり、ある程度経験を積んでいる人や、コストを抑えたい人に向いている方法といえるでしょう。

方法メリットデメリット
セルトレイ・ポット育苗発芽が揃いやすい/害虫から守りやすい/苗の質が安定資材が必要/移植の手間あり/根を傷めるリスク
直まき手間が少ない/移植ストレスなし/広い畑向き発芽が不安定/害虫・鳥害が多い/環境に左右されやすい

このように、初心者はまずセルトレイ栽培から始め、慣れてきたら直まきにも挑戦するとよいでしょう。

キャベツの苗を買うならいつが良いのか

種から育てるのが難しそうだと感じる人や、時間を短縮したい人には、苗を購入して植え付ける方法がおすすめです。

ホームセンターや園芸店では、季節に合わせてキャベツの苗が販売されており、春と秋の栽培シーズンに集中して出回ります

一般的に、春植え用の苗は2月下旬から6月頃、秋植え用の苗は8月下旬から11月頃に店頭に並びます。

苗を購入する際のポイントは、定植の適期に合わせて選ぶことです。

春キャベツを育てたい場合は、3月下旬〜4月上旬に植え付けられる苗を2月末から探し始めると良いでしょう。

秋キャベツでは、9月中旬〜10月初旬の植え付けに向け、8月下旬から店頭をチェックするとタイミングを逃しません。

さらに、苗選びでは品質も重要です。葉の色が濃い緑で、本葉が4〜6枚そろっているものが理想的です。

茎が徒長してひょろ長いものや、葉が黄色くなっているものは避けた方が安心です。また、ポットの底から白い根が見えているものは、根がよく張っていて活着が期待できます。

苗の販売時期を整理すると以下のようになります。

栽培タイプ苗の販売時期植え付け時期の目安
春キャベツ2月下旬〜6月3月下旬〜4月上旬
秋キャベツ8月下旬〜11月9月中旬〜10月初旬

このように、キャベツの苗は種まきよりも管理が簡単で、初心者にも扱いやすい方法です。

ただし、販売される時期は限られているため、育てたい作型に合わせて事前に計画を立てておくことが大切です。

キャベツ栽培を成功させる基本ステップと初心者の注意点

種まきをした後は、苗を育てて畑やプランターに植え付け、収穫まで管理を続けることになります。

ここでは、セルトレイやポットでの育苗方法、苗の選び方と植え付けの適期、追肥や土寄せなどの栽培管理、さらに冬越しや病害虫対策まで、初心者がつまずきやすい部分を丁寧に紹介します。

作業のタイミングや具体的な目安を理解すれば、キャベツの結球もうまくいき、美味しく収穫できる確率が高まります。

キャベツ作りを始める前に揃えたい土と道具

キャベツ栽培を始めるとき、最初に準備しておくべきなのが「土」と「道具」です。適した環境を整えることで、その後の成長や結球の仕上がりに大きな差が出ます。

まず土ですが、キャベツは弱酸性から中性(pH6.0〜7.0)を好みます。

酸性に傾いた土では根こぶ病が発生しやすくなるため、石灰をまいてpHを調整しておくと安心です。

元肥としては、1㎡あたり堆肥2kg、苦土石灰100g、化成肥料100g(N-P-K=8-8-8程度)が目安です。

土づくりは植え付けの2週間前までに完了しておくと、肥料がなじみ、根が健全に伸びやすくなります。

次に道具ですが、基本的には以下があれば十分です。

道具用途
セルトレイまたはポット種まき用の育苗容器
培養土保水性・排水性に優れた種まき用土
ジョウロ・霧吹き発芽直後の繊細な水やりに必須
移植ごて苗の植え付けや土寄せに使用
防虫ネット・寒冷紗害虫予防と温度管理
マルチシート雑草抑制・地温確保・保湿効果

特に防虫ネットや寒冷紗は、初心者ほど取り入れたい道具です。

キャベツはアオムシやコナガなどの害虫がつきやすく、苗が小さいうちは一晩で丸坊主になることもあります。

栽培初期から防虫資材を使うことで、農薬に頼らずに健全な生育を守れます。

また、プランターで育てる場合は、深さ30cm以上・容量20L程度のものを選ぶと根がしっかり張れます。

市販の野菜用培養土をそのまま使えるため、初心者には手軽でおすすめです。

このように、キャベツ作りは種をまく前の準備がとても大切です。

しっかりした土づくりと基本の道具を揃えておけば、後の栽培管理がぐっと楽になり、結球までスムーズにつながります。

ポットで育てるキャベツの種まき手順

キャベツの種まきは、ポットを使って育苗する方法が初心者におすすめです。

ポットまきなら管理しやすく、健康な苗を揃えやすいからです。一般的には直径7〜9cmのポリポットを用意し、清潔な培養土を使うのが基本です。

手順は次の通りです。

  1. 用土を入れる
     市販の野菜用培養土、または赤玉土7:腐葉土3に化成肥料を少量混ぜた土を使います。ポットに8分目程度まで入れ、平らにならします。

  2. 種をまく
     1ポットにつき3〜4粒をまきます。まく深さは約1cm、覆土は5mm程度が目安です。覆土が厚すぎると発芽が遅れ、薄すぎると乾燥して芽が出にくくなります。

  3. 水やり
     まいた後はジョウロでたっぷり水を与え、土と種をしっかり密着させます。その後は表土が乾かないように管理し、霧吹きで加湿しても良いでしょう。

  4. 発芽管理
     発芽適温は**20〜25℃**で、通常は3〜5日で発芽します。高温期は30℃を超えると発芽率が落ちるため、遮光ネットや涼しい場所で管理すると安定します。

  5. 間引きと育苗
     本葉が出始めたら順に間引き、最終的に1本だけを残します(1本立ち)。これにより根が十分に張り、がっしりした苗に育ちます。

  6. 定植までの管理
     本葉が4〜6枚そろうまで育て、畑やプランターに移植します。育苗期間の目安は春秋で約35〜45日、夏まきで約25〜30日です。

まとめると以下の流れになります。

ステップポイント期間の目安
種まき1ポット3〜4粒、覆土5mm種まき当日
発芽適温20〜25℃で3〜5日1週間前後
間引き本葉2枚の頃から間引き開始10〜15日目
定植本葉4〜6枚になった頃約30〜40日後

ポットまきは少し手間がかかりますが、失敗が少なく、初心者にとって最も扱いやすい方法です。

安定した苗を育てたいなら、この手順を基本にすると安心です。

寒さに強いキャベツを育てる冬越しの工夫

キャベツは比較的寒さに強い野菜ですが、真冬の厳しい冷え込みを越すためには工夫が必要です。

特に秋まきで春どりを目指す場合、冬の管理が収穫の成否を分けます。

まず意識したいのは種まきのタイミングです。

秋の種まきが早すぎると苗が大きく育ちすぎ、低温に当たった際に「とう立ち」してしまいます。

これを防ぐためには、地域ごとの適期(一般地で8月下旬〜9月上旬、暖地で9月中旬など)を守り、晩抽性の品種を選ぶことが大切です。

次に防寒対策です。冬越しの基本は不織布や防虫ネットを使ったトンネル栽培です。

二重に覆えば保温効果が高まり、霜や冷たい風から苗を守ることができます。

さらに、株元にマルチを敷くことで地温を確保し、乾燥や凍結から根を保護できます。

肥料管理も冬越しに影響します。低温期に過剰な追肥をすると根が傷みやすくなるため、追肥は春先に再開するのが基本です。

特に冬の間は成長が止まるため、水やりも控えめにし、過湿による根腐れを避けることが重要です。

冬越し栽培を地域別に整理すると以下のようになります。

地域種まき時期定植時期冬越しの工夫
寒冷地8月中旬9月上旬厚めのトンネル+敷きわら
一般地8月下旬〜9月上旬9月中旬不織布+マルチ、二重トンネル
暖地9月中旬10月上旬不織布1枚でも可、霜対策を重点的に

冬を乗り切ったキャベツは、春先の気温上昇とともに一気に生育が進み、甘みが増して美味しい結球になります。

正しい時期に播種し、防寒対策を徹底すれば、初心者でも冬越し栽培に挑戦することができます。

種まきから植え付けまでの栽培スケジュール

キャベツ栽培を成功させるには、種まきから植え付けまでのスケジュールを明確にしておくことが重要です。

播種が遅れると結球の前に暑さや寒さにあたり、失敗につながることがあります。逆に早すぎると苗が育ちすぎて「とう立ち」を起こす原因になるため、計画的に進めることが求められます。

一般的なスケジュールは以下の通りです。

作型種まき時期発芽〜間引き定植時期収穫時期
春まき(一般地)2月下旬〜3月中旬3〜15日後3月下旬〜4月上旬6〜7月
秋まき(一般地)8月下旬〜9月上旬3〜15日後9月中旬〜10月初旬11〜12月または翌春4〜5月
寒冷地の春まき3月中旬〜4月上旬同上4月下旬〜5月7〜8月
暖地の秋まき9月中旬同上10月上旬〜中旬翌春4〜5月

スケジュールの流れを簡単に整理すると、まず播種から発芽までは約3〜5日

その後、本葉2枚の頃から間引きを行い、最終的に1本立ちにします。育苗期間は春・秋まきで35〜45日、夏まきで25〜30日が目安です。

本葉が4〜6枚揃ったら定植し、そこから追肥や土寄せを繰り返して結球を促していきます。

計画を立てる際は、地域の気候差も考慮しましょう。例えば、寒冷地では春の遅霜を避けるため定植を遅らせ、暖地では秋の高温期を過ぎてから種をまくなど、1〜2週間の調整が必要です。

初心者にとって失敗しやすいのは「適期を逃すこと」です。

店頭に苗が並ぶ時期や、その年の気温の傾向を参考にして柔軟に予定を組むと、安定した収穫につながります。

播種から植え付けまでの流れをカレンダーに書き込み、作業を一目で確認できるようにすると安心です。

病害虫やとう立ちを防ぐための栽培管理

キャベツは育てやすい野菜ですが、病害虫やとう立ちによって収穫がうまくいかないことも多いです。

特に初心者は、苗の段階からしっかりと管理しておくことが大切です。

まず病害虫対策です。キャベツによく発生するのはアオムシ、コナガ、ヨトウムシ、アブラムシなどの害虫です。

これらは若い葉を食害し、成長を妨げてしまいます。農薬に頼らず管理するには、防虫ネットや寒冷紗を早めにかけておくことが最も効果的です。

特に苗が小さい時期は一晩で丸坊主にされることもあるため、定植直後からの対策が欠かせません。

病気では根こぶ病、べと病、軟腐病が代表的です。根こぶ病は酸性土壌で発生しやすいため、石灰でpHを6.5前後に整えることが予防になります。

また、連作を避け、同じアブラナ科(ブロッコリーやカリフラワーなど)を続けて植えないことも重要です。水はけが悪い土では病気が出やすいため、畝を高くして排水性を確保するのも有効です。

とう立ちは、特に春キャベツで注意が必要です。

苗が小さいうちに低温にさらされると花芽分化が進み、結球しないまま茎が伸びてしまいます。

これを避けるためには、早まきしすぎないことと、晩抽性(とう立ちが遅い)品種を選ぶことが効果的です。

管理のポイントを整理すると以下のようになります。

問題主な原因防ぎ方
害虫被害アオムシ・コナガなど防虫ネット、早期発見で捕殺
根こぶ病酸性土壌、連作石灰でpH調整、輪作
べと病・軟腐病多湿、風通し不足高畝、適度な株間、過湿回避
とう立ち低温遭遇、早まき適期播種、晩抽性品種の利用

このように、キャベツの栽培では「環境を整えて予防すること」が基本です。

事前の土づくりと資材活用で病害虫やとう立ちを防げば、初心者でも安心して結球まで育てることができます。

キャベツの種まき時期と育て方のポイント:まとめ

キャベツの種まき時期は、春と秋で大きく異なります。

春キャベツは2月下旬〜3月中旬ごろ、秋キャベツは8月下旬〜9月上旬ごろが目安で、地域の気候によって前後します。

寒冷地では遅め、暖地では早めに調整するのが基本です。

栽培では、セルトレイやポットでの育苗が初心者におすすめで、本葉4〜6枚で定植するのが成功の近道です。

ホームセンターで苗を購入する場合は、春なら2〜6月、秋なら8〜11月が目安となります。

育てる際は、酸度調整された土づくり(pH6.0〜7.0)や、防虫ネットを使った害虫対策が欠かせません。

さらに、秋まきでは冬越し対策として不織布や二重トンネルを活用し、春先まで株を守ることが重要です。

最後に、失敗を防ぐコツを整理します。

  • 種まきは地域に応じて時期を守る

  • 本葉4〜6枚で定植、徒長苗は避ける

  • セルトレイ・ポット育苗で管理を安定化

  • 冬越しは保温と乾燥防止を徹底

  • 病害虫対策は初期から防虫ネットで

これらを押さえれば、初心者でもキャベツ栽培で失敗を減らし、美味しい結球キャベツを収穫することができます。

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参考文献・リンク

  1. ハイポネックス|キャベツの育て方

    (発芽・生育適温や作型ごとの種まき時期を具体的に紹介)

  2. サカタのタネ 園芸通信|キャベツの栽培方法

    (春・秋まきの育苗日数、定植の本葉枚数、追肥の目安など詳細情報あり)

  3. GreenSnap|キャベツの育て方・栽培カレンダー

    (初心者向けに春まき・秋まきの違いや栽培手順をわかりやすくまとめている)