鮮やかな花色と独特の香りが魅力の多年草「モナルダ」は、ガーデニング初心者から上級者まで幅広く人気のある植物です。そんなモナルダをより美しく、長く楽しむために欠かせないのが「 摘心」です。
摘心とは、茎の先端をカットして枝分かれを促す作業で、株のボリュームを出したり、花数を増やしたりする効果があります。この記事では、モナルダの摘心のタイミングや方法に加え、摘心後の育て方や注意点についても詳しく解説します。
正しい手入れを知って、毎年華やかに咲き誇るモナルダを楽しみましょう。
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♧摘心の適切な時期と方法
♧摘心後の株の管理方法
♧挿し芽による株の増やし方
♧摘心時の注意点と失敗しないコツ
モナルダを綺麗に咲かせる摘心方法と注意点
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♧モナルダが増えすぎる原因と対処法
♧切り戻し時期と方法
♧モナルダとベルガモットの違い
♧花が咲かない原因
♧モナルダの冬越し対策と注意点
モナルダの摘心位置と摘心方法
モナルダを美しく育て、たくさんの花を咲かせるには「摘心(てきしん)」が欠かせません。摘心とは、茎の先端をカットして枝分かれを促す園芸テクニックのひとつです。これにより株が横に広がり、花数が増えるうえ、風通しや日当たりも良くなります。
摘心を行うベストなタイミングは、苗が草丈15〜20cmに育った頃です。特に春〜初夏にかけて成長が活発になるので、この時期に手入れをすると、その後の生育がぐんと良くなります。モナルダは茎がまっすぐ上に伸びる性質があるため、放置しておくと上ばかりに成長してしまい、下葉が落ちてスカスカになることもあります。これを防ぐためにも、摘心は重要な作業です。
肝心の摘心位置ですが、元気な葉が2〜3枚ついている節のすぐ上でカットするのが基本です。ハサミや剪定バサミを使って、清潔な刃でスパッと切るようにしましょう。病気予防のためにも、使用する道具はあらかじめ消毒しておくのがおすすめです。
切り取った茎の先端は、そのまま挿し芽(さしめ)として再利用することもできます。水につけて発根させるか、湿らせた土に挿しておけば、新しい株として育てることが可能です。モナルダは比較的発根しやすいため、株を増やしたい方にも摘心は一石二鳥の方法といえるでしょう。
ただし、摘心のやりすぎには注意が必要です。頻繁に切り戻すと花芽がつきにくくなり、開花が遅れることがあります。基本的には1〜2回程度にとどめ、最終的な草姿や開花時期をイメージしながら調整していくと、失敗が少なくなります。
このように、モナルダを理想的な姿に育てるには、摘心の位置とタイミングがとても大切です。少しの手間で花付きや風通しが格段に改善されるので、初めての方もぜひチャレンジしてみてください。
モナルダが増えすぎる原因と対処法
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モナルダを育てていると、「気づいたら庭中に広がってしまった…」と感じることがあります。これはモナルダの性質によるもので、地下茎(ちかけい)で広がる多年草という特徴が関係しています。地下茎とは、土の中を横に這うように伸びていく茎のことで、この部分から新芽を出してどんどん広がっていくのです。
特にモナルダ・ディディマ(ベルガモット)やモナルダ・フィスツローサなどは成長が旺盛で、放っておくと周囲の植物を圧迫するほどに拡大してしまいます。こうした増えすぎを防ぐには、あらかじめスペースに制限を設けることが効果的です。
たとえば、植える場所の周囲にレンガや鉢底板などで地下茎が伸びないよう囲いを作ると、広がりすぎを抑えられます。
すでに増えすぎてしまった場合は、早めに株分けや間引きを行いましょう。春または秋の植え替え時期が作業に最適で、スコップを使って地下茎ごと丁寧に掘り上げ、混み合った部分をカットして調整します。
このとき、風通しや日当たりが悪くなっている部分を優先して整理することで、株全体の健康も維持しやすくなります。
また、根が詰まりやすい鉢植えの場合も注意が必要です。鉢の中で地下茎が巻き込んでしまい、水はけが悪くなると根腐れの原因になることがあります。2〜3年に一度は鉢から抜いて根を整理し、土を入れ替えるのが理想です。
増えすぎるというのは、裏を返せば「元気に育っている証拠」でもあります。ですが、周囲の植物とのバランスや、見た目の美しさを保つためには、適切な管理で広がりをコントロールすることが大切です。育ちすぎて手に負えなくなる前に、こまめに様子を観察しておくと良いでしょう。
切り戻し時期と方法
モナルダは多年草で毎年花を咲かせてくれますが、美しく健康に育てるには「切り戻し(きりもどし)」が重要な手入れになります。切り戻しとは、花が終わった後や生長途中で、茎を途中からカットして整える作業です。これにより、株が蒸れにくくなり、次の開花や翌年の生育が良くなるメリットがあります。
切り戻しを行う適切な時期は、花が咲き終わった直後(7月下旬〜8月)です。モナルダは6月から7月にかけて花を咲かせることが多いため、開花後にすぐ行うことで、株の負担を軽減できます。花がらをそのままにしておくと種を作ろうとしてエネルギーを消費してしまい、次の花や来年の成長が弱くなる可能性があります。
切り戻しの方法としては、花茎のすぐ下にある葉の上でカットするのが基本です。この位置で切ることで、下の葉が栄養を受け取りやすくなり、脇芽が伸びて次の枝が元気に育ちます。
また、モナルダの茎は中空で折れやすいため、切る際はよく切れる清潔なハサミを使い、斜めにカットするのがおすすめです。水が溜まりにくくなり、病気予防にもつながります。
夏の切り戻しに加えて、秋の終わり(10月〜11月頃)にも「地際までの切り戻し」を行うと、冬越ししやすくなります。このタイミングでは、地面から10cmほどを残して全体をバッサリとカットします。枯れた部分をそのままにしておくとカビや病害虫の温床になるため、切った茎や葉は必ず片付けて清潔に保ちましょう。
ただし、切り戻しにも注意点があります。あまりに早く切りすぎると、花が咲ききる前に終わってしまうことや、切り戻し後に株が弱ってしまうこともあります。花が完全に終わってから作業を始めるのが基本で、迷ったら数輪残しておき、様子を見ると安心です。
このように、モナルダは適切な時期と方法で切り戻しをすることで、株の姿が整い、翌年もきれいな花を咲かせやすくなります。ガーデニング初心者の方でも簡単にできる作業なので、ぜひチャレンジしてみてください。
モナルダとベルガモットの違い
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「モナルダ」と「ベルガモット」、この2つは園芸やハーブに興味を持つ方なら一度は聞いたことがある名前かもしれません。しかし、名前が似ているために混同されがちで、実際にはまったく別の植物です。ここでは、見た目や用途、香りの違いをわかりやすく解説します。
まず、「モナルダ」とは北アメリカ原産の多年草で、別名「タイマツバナ(松明花)」とも呼ばれています。花の形が炎のように見えることが由来で、鮮やかな赤やピンク、紫などの花を咲かせるのが特徴です。園芸品種としても人気があり、観賞目的で庭植えされることが多く、開花期は6月〜8月頃になります。
一方、「ベルガモット」という名前は、本来はイタリア原産の柑橘類(ベルガモット・オレンジ)を指します。この果実から採れる精油は、アールグレイティーの香り付けや香水、アロマオイルとして知られています。つまり、ベルガモットは木になる果実であり、ハーブのモナルダとはまったく別物というわけです。
ではなぜ混同されるかというと、モナルダの中でも「モナルダ・ディディマ(Monarda didyma)」という品種が、「ベルガモット」と呼ばれることがあるからです。この品種は葉に柑橘系の香りがあり、ハーブティーやポプリなどに使われることがあります。
つまり、「ハーブとしてのベルガモット」はモナルダの一部を指していることもあり、俗称としての呼び名が混乱を招いているのです。
整理すると、以下のような違いがあります:
| 名称 | 学名または種 | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| モナルダ | Monarda didymaなど | ハーブ・多年草・観賞用 | 花壇、ハーブティー |
| ベルガモット(柑橘) | Citrus bergamia | 柑橘類・果実・香り高い精油 | 紅茶、香水、アロマ |
このように、「モナルダ」と「ベルガモット」は植物の分類や利用方法がまったく異なることがわかります。家庭菜園やハーブ栽培を始める方にとっては、名前だけで判断せず、ラベルや学名をしっかり確認することが大切です。
特に苗を購入する際には、「ハーブのベルガモット」がモナルダを指していることがあるので、混乱を避けるためにも販売表示をよく見る習慣をつけましょう。
花が咲かない原因
モナルダは夏になると華やかな花を咲かせる多年草として人気がありますが、「毎年育てているのに、なかなか花が咲かない…」という声も少なくありません。元気に葉は茂っているのに花が見られない場合、いくつかの原因が考えられます。ここでは代表的な原因とその対策について詳しくご紹介します。
まず最も多い原因は、日当たり不足です。モナルダは本来、日光が大好きな植物です。1日6時間以上の直射日光が当たる環境を好み、半日陰や日照が短い場所では、花付きが悪くなる傾向があります。特に建物の陰や木の下などでは、葉は育っても花がつかないことがあるため、植える場所はしっかりと日が当たる場所を選びましょう。
次に、栄養バランスの偏りも大きな原因です。モナルダは丈夫な植物ですが、窒素(N)成分ばかり多い肥料を与えると、葉ばかりが繁茂して花が咲かなくなります。これは「肥料過多による栄養成長の優先」という現象で、特に化成肥料やチッソ成分の多い液肥を頻繁に使っていると起こりやすいです。
対策としては、リン酸(P)やカリウム(K)が多めの肥料を使うと、花付きが改善されやすくなります。
また、剪定や摘心のタイミングが遅かった場合も、花芽の形成を妨げることがあります。特に夏前の摘心が遅れると、新しい枝が花をつける前に季節が終わってしまい、開花が見られなくなるケースがあります。花を咲かせるには、春先から初夏にかけての早めの摘心が重要です。
さらに、株の老化や混みすぎも原因になります。何年も植えっぱなしで株が大きくなりすぎると、風通しや光の入り方が悪くなり、花芽がつきにくくなります。この場合は株分けをしてリフレッシュさせることで、再び花が咲きやすくなります。2〜3年に一度の植え替え・株分けを目安にするとよいでしょう。
最後に、病害虫の影響も見逃せません。モナルダはうどんこ病にかかりやすく、葉が白く粉を吹いたようになることがあります。病気が進行すると光合成が妨げられ、株全体の元気がなくなって花が咲かなくなります。病気の葉は早めに取り除き、風通しを良くすることで予防につながります。
このように、モナルダの花が咲かない原因はさまざまありますが、環境・栄養・剪定・病害管理の4つのポイントを見直すことで、多くの問題は改善できます。ひとつひとつ丁寧に確認し、来年はぜひ見事な開花を楽しんでください。
モナルダの冬越し対策と注意点
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モナルダは多年草なので、一度植えれば翌年も花を咲かせてくれる頼もしい植物です。ただし、きちんと冬越し対策をしないと、寒さや湿気で株が弱ってしまい、翌年の生育や開花に悪影響を及ぼすことがあります。
特に初心者の方は「自然に育つだろう」と油断してしまいがちですが、少しの手入れで翌春のモナルダは格段に元気になります。
まず、モナルダは比較的寒さに強い品種が多く、地植えであれば関東以南の地域では防寒対策をしなくても冬を越せることが多いです。しかし、寒冷地や標高の高い地域では凍結の危険があるため、しっかりした対策が必要です。
冬越し前には、まず「地際での切り戻し」を行いましょう。具体的には、地面から10cm程度を残して、株全体をバッサリと切り戻す方法です。これは、枯れた茎葉に病害虫が潜むのを防ぐためでもあり、株をリフレッシュさせる効果もあります。
切ったあとの枯れ葉や茎は放置せず、きちんと片付けて清潔に保ちましょう。
次に、マルチング(土の上に敷く保温材)も冬越しに効果的です。バークチップや腐葉土、ワラなどを根元に厚めに敷くことで、急激な温度変化や霜から根を守ることができます。特に寒さが厳しい地域では、これが冬越し成功のカギになります。
鉢植えの場合は、さらに注意が必要です。鉢の中の土は気温の影響を受けやすいため、気温が氷点下になる地域では室内や軒下に移動させるのが安心です。室内に取り込む際は、日当たりと風通しを確保し、過湿にならないように管理します。
水やりは控えめにし、土の表面がしっかり乾いてから与えるようにしましょう。根が冷えると根腐れしやすくなるため、水のやりすぎには注意です。
また、冬の間に葉がすべて枯れてしまっても、根が生きていれば春には再び芽を出します。慌てて掘り返さず、春まで様子を見ることも大切です。
以上のように、モナルダの冬越しは難しくありませんが、切り戻し・マルチング・過湿防止の3点を押さえることで失敗を防ぐことができます。寒さに備えてしっかり準備を整えれば、翌年も元気に育ってくれるはずです。
モナルダ:摘心後の育て方と管理のコツ
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♧植え替え時期と手順
♧モナルダ・プンクタータの特徴と育て方
♧モナルダに適した土作りと肥料のコツ
♧健康に保つ病害虫対策
♧まとめ
モナルダの種まき時期と発芽管理
モナルダを種から育てるのは少し手間がかかりますが、コストを抑えてたくさんの苗を手に入れたい方や、栽培をじっくり楽しみたい家庭菜園ファンにおすすめです。発芽にはコツが必要なため、種まきの時期や管理方法をしっかり把握しておくことが成功への第一歩です。
まず、モナルダの種まきに適した時期は、春まきなら3月下旬〜4月中旬、秋まきなら9月中旬〜10月が目安です。春まきの場合はその年の開花は難しいですが、しっかり育てれば翌年には花が楽しめます。秋まきは寒さの厳しい地域では避けた方が良く、関東以南の暖地であれば可能です。
種まきの前には、ピートバンや種まき用土など、保水性と排水性のバランスが取れた用土を用意しましょう。種は非常に細かいため、ばらまくのではなく、筋まきや点まきにすることでムラのない発芽につながります。モナルダの種は好光性種子なので、覆土は極薄く、または軽く押さえる程度にとどめるのがポイントです。
種まき後は、乾燥を防ぐために新聞紙や不織布で軽く覆い、明るい場所(直射日光は避ける)に置くと発芽が安定します。発芽までには1〜2週間ほどかかるため、その間は乾かないよう注意しつつも、水のやりすぎで蒸らさないようにしましょう。スプレーなどで優しく湿らせるのが理想です。
発芽後は日当たりのよい場所で管理し、本葉が2〜3枚になったらポットに移植して育苗を続けます。直植えするのは本葉が5〜6枚、草丈10cmほどに育ってからが目安です。まだ小さいうちは風や雨のダメージを受けやすいため、徐々に外気に慣らす「順化」を行うと安心です。
また、種から育てたモナルダは、市販苗よりも耐病性や気候への順応性が高くなる傾向があります。ゆっくりでも確実に育てたい方にはぴったりの方法と言えるでしょう。
植え替え時期と手順
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モナルダは多年草で毎年花を楽しめますが、2〜3年に一度の植え替えをすることで、より元気に育ち、花付きも良くなります。植え替えを怠ると、根詰まりや病害の原因になるため、長く育てたい場合は欠かせないお手入れのひとつです。
モナルダの植え替えに適した時期は、春(3月下旬〜4月)または秋(10月上旬〜11月)です。どちらの時期も気温が安定していて、植え替え後の根の活着(かっちゃく)が良く、株にかかるストレスが少ないタイミングとされています。真夏や真冬は株への負担が大きいため避けた方が良いでしょう。
植え替えの前には、まず土が適度に乾いていることを確認し、スコップで株の周囲を大きめに掘りながら、地下茎を切らないように注意して掘り上げます。特にモナルダは地下茎で横に広がる性質があるため、深さよりも横幅に余裕をもって掘るのがポイントです。
掘り上げた株は、根の状態をチェックしましょう。茶色く変色した根や、異常に細く絡み合っている部分は傷んでいる可能性があるので、清潔なハサミで切り取ります。
その後、株分けをする場合は、1株につき3〜5芽程度がつくように分けるとバランス良く育ちます。株分けは、根のついた茎ごと手で割くか、ナイフで切る方法があります。
植え替え先の土は、新しい培養土か、自作する場合は「赤玉土6:腐葉土3:バーミキュライト1」程度の配合がおすすめです。排水性と通気性が良く、根が呼吸しやすい環境が理想です。また、元肥として緩効性肥料を混ぜておくと、植え替え後の初期成育がスムーズになります。
植え替え後は、根をしっかりと密着させながら土を戻し、たっぷりと水を与えてください。この水やりは「根付かせるため」の大切な工程で、水が鉢底や地面からしっかり出るくらい与えます。数日は直射日光を避けた半日陰で様子を見て、根が落ち着いたら元の場所に戻しましょう。
なお、鉢植えの場合は鉢底に根がびっしりと詰まってきたタイミングが植え替えの目安です。根詰まりは水はけを悪くし、病気や根腐れの原因にもなるため、早めの対応が重要です。
このように、モナルダの植え替えは定期的に行うことで、株がリフレッシュし、病気にも強くなります。作業自体は難しくないので、タイミングを逃さず取り組んでみましょう。
モナルダ・プンクタータの特徴と育て方
モナルダにはさまざまな品種がありますが、その中でもひときわ個性的で魅力的なのが「モナルダ・プンクタータ(Monarda punctata)」です。一般的なモナルダとは一味違う姿と香りを楽しめるため、最近では家庭菜園やハーブガーデンでも人気が高まっています。
まず、モナルダ・プンクタータの最大の特徴は、花の形と色合いのユニークさにあります。他のモナルダが燃えるような赤や濃いピンクの花を咲かせるのに対し、プンクタータは薄黄色の花に紫の斑点があり、その周囲に淡いピンクや紫がかった苞(ほう)を重ねるように咲きます。その姿はまるで幾重にも重なった花びらのようで、見た目にインパクトがあります。
また、この品種は「スポッテッド・ホースミント(Spotted Horsemint)」とも呼ばれ、葉や茎にはミント系の強い香りがあります。香りは爽やかで、虫除け効果も期待できることから、ナチュラルガーデンや虫よけハーブとしても活用可能です。蜜源植物としても知られており、ミツバチやチョウを引き寄せる効果が高いのも魅力のひとつです。
育て方は基本的に他のモナルダと共通していますが、比較的乾燥に強く、やや痩せた土壌でも育ちやすい品種です。むしろ肥料を与えすぎると徒長しやすくなるため、過剰な施肥は避け、控えめの管理が適しています。また、日当たりと風通しの良い場所を好み、うどんこ病にもやや強い傾向があるため、初心者にも扱いやすい品種といえるでしょう。
植え付け時期は春または秋で、地植えでも鉢植えでも育てられます。草丈は60〜90cm程度と比較的高めなので、他の植物と組み合わせる際は後方に配置するとバランスが取りやすくなります。また、摘心を行えば脇芽が出て、さらに花数が増え、草姿もまとまりやすくなります。
一方で、注意点としては、多年草とはいえ寒冷地では冬越しが難しい場合があるため、冷え込みが厳しい地域では鉢植えにして冬は室内に取り込むか、しっかりとマルチングを施して防寒対策を行うと安心です。
このように、モナルダ・プンクタータは見た目の華やかさ、香り、育てやすさの三拍子が揃った品種です。少し変わったモナルダを育ててみたい方や、ナチュラルガーデンを楽しみたい方にぜひおすすめしたい植物です。
モナルダに適した土作りと肥料のコツ
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モナルダを元気に育て、毎年たっぷりの花を咲かせるためには、土作りと肥料の管理がとても重要です。一見手間がかかりそうに思えますが、基本さえ押さえておけば難しくありません。特に家庭菜園で育てる場合は、水はけ・通気性・栄養バランスの3つがポイントになります。
まず、モナルダに適した土の条件として最も重要なのが、水はけの良さです。モナルダは過湿に弱く、特に根が長時間湿った状態が続くと、根腐れや病気の原因になりやすい植物です。そのため、使用する土は「水はけが良く、かつ保水性もあるもの」が理想です。
地植えの場合は、植え付け前に赤玉土や腐葉土、パーライトなどを混ぜて排水性を高めるのがおすすめです。粘土質の重たい土は避け、必要に応じて川砂を加えると効果的です。標準的な配合例としては、「赤玉土6:腐葉土3:パーライト1」の割合がバランス良く、初心者でも使いやすいブレンドです。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土でも育てられますが、水はけを良くするためにパーライトや軽石を少し混ぜておくと安心です。また、鉢底石を敷くことも忘れずに行いましょう。
次に肥料についてですが、モナルダは肥料を与えすぎると葉ばかりが茂って花がつかない「つるぼけ」状態になることがあります。そのため、肥料は控えめに、タイミングを見て適切に与えることが大切です。
基本の施肥は、植え付け時に緩効性肥料(粒状のもの)を元肥として土に混ぜ込むのが最初のステップです。その後、生育が本格化する春〜初夏(4月〜6月)にかけて、液体肥料を10日に1回ほどのペースで与えると、花付きが良くなります。液肥はリン酸分が多めの花専用タイプを選ぶと効果的です。
ただし、真夏の暑い時期や秋口には、肥料の与えすぎは逆効果になります。気温が高い時期には株に負担がかかるため、肥料の回数を減らすか、休止して株を休ませてあげるのが良いでしょう。
また、モナルダは土が痩せていてもある程度育つ丈夫な植物ですが、毎年植えっぱなしにしていると栄養が失われてしまいます。特に地植えで同じ場所に何年も育てている場合は、毎年腐葉土や堆肥を少しずつすき込んで、土をリフレッシュさせると、長く元気に育てることができます。
このように、モナルダの土作りと肥料管理はシンプルながらも、ちょっとした工夫で花付きが大きく変わるポイントです。初めての方でも、ここで紹介したコツを押さえれば失敗しにくくなります。ぜひ実践して、健康で美しいモナルダを育ててみてください。
健康に保つ病害虫対策
モナルダは比較的丈夫で育てやすい多年草ですが、放っておくと病気や害虫の影響を受けやすくなることがあります。特に風通しが悪い場所や高温多湿の環境では、トラブルが起きやすくなるため、早めの対策と予防が大切です。
モナルダで特に発生しやすい病気のひとつが、「うどんこ病」です。これは葉や茎に白い粉状のカビが発生する病気で、風通しが悪い、または日当たりが足りない環境で起きやすいのが特徴です。うどんこ病になると、葉の光合成が妨げられ、株全体の元気がなくなり、花付きにも悪影響が出ます。
うどんこ病を防ぐためには、定期的な剪定や摘心を行って、株が込み合わないように管理することが第一です。また、葉に直接水がかからないように株元に水を与える「株元潅水」も効果的です。すでに発生してしまった場合は、被害部分をすぐに切り取って処分し、市販の殺菌スプレーで対応しましょう。
次に注意したいのが、アブラムシやハダニなどの害虫です。特に春から初夏、そして秋口にかけて発生しやすく、新芽や蕾(つぼみ)を狙って吸汁することで、生育を阻害することがあります。葉の裏に黒い点のようなものが見える場合はハダニ、群がる小さな虫がいればアブラムシの可能性が高いです。
これらの害虫は、早期発見と対処がカギです。少数ならガムテープや水で物理的に除去する方法も有効ですが、数が多い場合は園芸用の無農薬スプレーや天然系殺虫剤(ニームオイルなど)を使うのがおすすめです。特に食用やハーブティーとして利用する場合は、化学農薬の使用を避け、安全性の高い製品を選ぶようにしましょう。
また、連作障害にも注意が必要です。同じ場所に何年も続けて植えていると、土壌に病原菌がたまりやすくなり、病気のリスクが高まります。地植えの場合は3〜4年ごとに植える場所を変える「輪作」を取り入れると安心です。
さらに、株の周囲に落ちた葉や枯れた茎を放置しておくと、病害虫の温床になることがあります。そのため、花が終わったあとはしっかりと「掃除」することも病害虫対策の一部として意識するとよいでしょう。
このように、モナルダを健康に育てるためには、日常の観察・風通し・清潔な環境の維持が何より大切です。ほんの少しの手間で病害虫の被害を防ぎ、毎年美しい花を楽しむことができます。初めての方も、ぜひこのポイントを押さえて元気なモナルダを育ててください。
モナルダの摘心と育て方:まとめ
摘心とは茎の先端をカットして枝分かれを促す園芸テクニックである
草丈が15〜20cmに達した春〜初夏が摘心の適期である
摘心により株が横に広がり、花数が増えて風通しも改善される
摘心位置は元気な葉が2〜3枚ついている節のすぐ上が基本である
清潔なハサミを使い、刃は消毒しておくと病気予防につながる
切った茎の先端は挿し芽として再利用でき、新たな株に育てられる
摘心の回数が多すぎると花芽がつきにくくなり、開花が遅れる可能性がある
摘心は1〜2回にとどめて、草姿や開花時期を考慮して調整するとよい
放置すると上方向にばかり伸びて下葉が落ちるため摘心は必須の作業である
摘心を行うことで花付きが良くなるだけでなく、病害虫予防にもつながる

