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初心者でも簡単!スターチスの挿し芽で増やす方法と育て方のコツ

花もちがよく、鮮やかな色合いで人気の高いスターチス

ドライフラワーや切り花としても重宝され、ガーデニングやフラワーアレンジメントを楽しむ方々にとって、欠かせない存在です。

「もっとたくさん育てたいけれど、苗を買い足すのはちょっとコストが…」
そんな時におすすめなのが、挿し芽(さしめ)という方法です。

挿し芽は、スターチスの茎を一部切り取り、根を出させて新しい株として育てる増やし方。正しい時期と手順を守れば、初心者でも簡単に成功させることができます。

この記事では、

  • スターチスの基本情報

  • 挿し芽のメリットと方法

  • 発根後の育て方
    までを、写真がなくてもわかるように丁寧にステップごとにご紹介します。

ガーデニング初心者の方でも安心して挑戦できる内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください!

green LABO

第1章:スターチスの基本情報

スターチスは、色とりどりの花を長く楽しめることから、切り花やドライフラワーとして人気の高い植物です。この記事では、そんなスターチスの基本情報をご紹介します。

スターチスとは?

スターチス(英名:Statice)は、イソマツ科(Plumbaginaceae)に属する多年草または一年草の植物です。

原産地は地中海沿岸地域で、日本には観賞用として導入されました。日本では「ハナハマサジ(花浜匙)」や「リモニウム」と呼ばれることもあります。

魅力的な花の特徴

スターチスの花は、小さな花弁が集まって咲く穂状の形をしており、鮮やかなピンク、紫、黄色、白など、豊富なカラーバリエーションがあります。

特に「ガク」の部分が色鮮やかで、この部分が乾燥しても色あせしにくいため、ドライフラワーとしても長期間美しさを保つことができます。

開花時期と草丈

スターチスの開花時期は、品種にもよりますが、一般的には5月から8月にかけてです。草丈はおおよそ30cm〜80cm程度と、鉢植えにも庭植えにも適したサイズです。

利用シーン

切り花:花持ちがよく、花束やフラワーアレンジメントに最適
ドライフラワー:乾燥後も色鮮やかで、インテリアとして重宝
プレゼント:花言葉「永久不変」「変わらぬ心」などから、ギフトにも好まれます

第2章:挿し芽とは何か?

スターチスを効率よく増やす方法として「挿し芽(さしめ)」がよく使われます。園芸初心者でも比較的成功しやすいこの方法について、基本的な仕組みやスターチスに向いている理由を解説していきます。

挿し芽とは?

挿し芽とは、植物の茎や枝などの一部(挿し穂)を切り取り、土や水に挿して発根させ、新たな株として育てる増やし方です。

親株とまったく同じ性質を持つクローンができるため、花の色や形をそっくりそのまま引き継げるのが特徴です。

挿し芽の基本的な流れ:

  1. 健康な茎や枝を選び、切り取る(挿し穂)

  2. 切り口を処理し、適した用土に挿す

  3. 発根を待ち、根が出たら植え替える

種まきとの違い

種から育てる場合、発芽率にムラがあり、開花までに時間がかかることがあります。また、交配によって親株と異なる性質を持つ場合もあります。

それに対して挿し芽は、親株の特性を確実に引き継げ、発芽や発根の時間も比較的短く、育成の効率が良いのがメリットです。

方法メリットデメリット
種まき多く増やせる、安価時間がかかる、性質が不安定
挿し芽成長が早い、性質が安定している数に限りがある、準備が必要

スターチスに挿し芽が向いている理由

スターチスは茎がしっかりしており、挿し芽での発根率が比較的高い植物です。また、発芽に時間がかかる種もあるため、確実性を重視する場合には挿し芽が断然おすすめです。

特に家庭で数株を増やしたいという場合には、コストもかからず、短期間で楽しめる挿し芽がぴったりです。

第3章:スターチスの挿し芽に適した時期と準備

挿し芽を成功させるには、「いつ」「どんな状態の茎を使うか」「どんな用具を使うか」といった事前の準備がとても重要です。

この章では、スターチスの挿し芽に適した時期や必要な準備について詳しく解説します。

挿し芽の適期はいつ?

スターチスの挿し芽に最適な時期は 春から初夏(5月〜6月)です。この時期は気温が安定し、植物の生育が活発になるため、挿し芽をしても発根しやすく、失敗が少なくなります。

※気温の目安:日中20〜25℃前後が理想的です。梅雨前の時期が特におすすめです。

挿し穂の選び方

挿し芽に使用する「挿し穂」は、元気で病害虫のない若い茎を選ぶのがポイントです。花が咲いている部分や、固くなりすぎた古い茎は発根しにくいため避けましょう。

挿し穂のチェックポイント:

  • 長さは 7〜10cm程度が目安

  • 葉が多すぎる場合は 下葉を2〜3枚残してカット

  • 花やつぼみは切り落とす(栄養が分散されるため)

使用する道具とその消毒方法

必要な道具:

  • 清潔な剪定バサミ or カッター

  • 挿し木用の鉢または育苗ポット

  • 挿し木用土(赤玉土小粒・鹿沼土・バーミキュライトなど)

  • 霧吹きまたはジョウロ

  • 発根促進剤(あれば成功率アップ)

道具の消毒方法:

植物の病気を防ぐためにも、使用するハサミや鉢は 事前に消毒しておきましょう。

  • ハサミの消毒:消毒用エタノールをスプレー、または熱湯で煮沸(5分程度)

  • 鉢・ポットの消毒:漂白剤を水で薄めた液に10分ほど浸してからよく洗い流す

第4章:挿し芽の手順

ここでは、スターチスの挿し芽を実際に行う手順を、初心者の方でもわかりやすいように、ステップごとに丁寧に解説します。

挿し穂の切り方から挿し木用土の準備、水やりや管理まで、成功率を高めるためのポイントを押さえていきましょう。


ステップ1:挿し穂を準備する

切り方のポイント:

  • 健康な新芽を7〜10cmの長さでカット

  • 葉は2〜3枚残して、他は取り除く

  • 花やつぼみは切り落とす(根に栄養が集中するように)

  • 切り口は斜めにカット(断面が広くなり、吸水しやすくなる)

🔍ワンポイント:挿し穂の切り口を数時間水に浸けておくと、水分補給ができて元気な状態で挿せます。


ステップ2:挿し木用土を準備する

土の種類と配合例:

  • 水はけと通気性がよい土がベストです。

  • おすすめの配合:

    • 赤玉土(小粒)7:バーミキュライト3

    • または鹿沼土単用でもOK

🌱市販の「挿し木・種まき用土」も便利でおすすめです。

鉢やポットへの土の詰め方:

  • 底に軽石を少し敷いてから用土を入れる

  • 軽く押さえて表面を平らにする


ステップ3:挿し穂を挿す

  1. 割りばしや棒であらかじめ穴を開ける

  2. 挿し穂の切り口をその穴に入れる

  3. 周囲の土を軽く押さえて固定する

💡根元がぐらつかないよう、しっかりと支えることが重要です。


ステップ4:水やりと置き場所の管理

水やりのコツ:

  • 挿した直後にたっぷり水を与える

  • その後は土の表面が乾いたら軽く霧吹き

  • 常に湿り気を保つようにするが、水の与えすぎは根腐れの原因に

置き場所の選び方:

  • 直射日光は避け、明るい日陰に置く(半日陰が理想)

  • 風通しのよい場所に置く

  • 発根までの期間は約2〜4週間


補足:発根促進剤の活用

発根率を上げたい場合、市販の「ルートン」や「メネデール」などの発根促進剤を、切り口につけるのも効果的です。ただし、使いすぎは逆効果になるため、説明書通りに使用しましょう。

第5章:発根後の育て方と定植の方法

スターチスの挿し芽が順調に進み、無事に発根したら、いよいよ鉢や庭に植え替えて本格的に育てていくステージに入ります。

この章では、発根の確認方法から定植のタイミング、さらに育て方のコツや注意点について詳しくご紹介します。


発根の確認方法

挿してから2〜4週間程度経過すると、挿し穂の切り口から根が出てきます。発根したかどうかを確認するには、以下の方法があります。

チェック方法:

  • そっと引っ張ってみる

    • 抵抗を感じる=根が張っている証拠

  • 葉がシャキッとしてきた

    • 水分を自分で吸収している状態

  • 新芽が出てきた

    • 根が活着して、成長を再開しているサイン

⚠ 無理に引き抜くと根を痛めるので注意しましょう。


定植のタイミングと方法

タイミング:

  • 根が2〜3cm以上になった頃

  • 挿し木後、3〜4週間経過が目安

  • 気温が安定している日(曇りや朝・夕方)に作業するのが理想

植え替え手順:

  1. 育てたい場所にあらかじめ植え穴を掘っておく

  2. 挿し木苗をポットごと水に浸して湿らせておく

  3. 根を傷めないように丁寧に取り出す

  4. 新しい土に植え、周囲を軽く押さえて固定

  5. 植えた直後にたっぷりと水を与える


育て方のポイント

日当たりと風通し:

  • 日当たりのよい場所を好みます(1日4時間以上が理想)

  • 風通しがよいと病害虫のリスクも低減します

水やり:

  • 表面の土が乾いたらたっぷり水をあげる

  • 過湿に弱いため、水のやりすぎには注意

肥料:

  • 植え替えから1〜2週間後、緩効性肥料を少量与える

  • 成長期(春〜初夏)は月1〜2回の液体肥料も効果的


よくある失敗とその対策

失敗例原因対策
葉がしおれる根がまだ張っていない水を控えめにして管理を続ける
根腐れ水のやりすぎ・排水不良土を見直し、水やり頻度を調整
成長が止まる肥料不足・日照不足肥料を追加し、日当たりを確保

スターチスは、発根さえすれば比較的育てやすい植物です。丁寧に管理してあげれば、美しい花を咲かせてくれるでしょう。

おわりに

スターチスは、その美しさと丈夫さ、そしてドライフラワーとしての魅力から、ガーデニング初心者から上級者まで幅広く愛されている植物です。

今回ご紹介した「挿し芽」という方法を使えば、コストをかけずに、自分の手でスターチスをどんどん増やしていくことができます。

挿し芽で広がる園芸の楽しみ

挿し芽の魅力は、植物を“増やす”ことに加えて、“育てる工程を楽しむ”ことにもあります。

  • 「この茎から本当に根が出るの?」と見守るワクワク感

  • 少しずつ成長していく姿を毎日観察する喜び

  • 花が咲いたときの達成感

ガーデニングは、ただ花を楽しむだけでなく、生活に潤いと癒しを与えてくれる趣味です。


活用アイデア:花が咲いたあとの楽しみ方

スターチスは、切り花にもドライフラワーにもぴったり。
挿し芽で増やしたスターチスを活用して、以下のような楽しみ方もできます:

  • 花瓶に生けてリビングや玄関の彩りに

  • ドライフラワーにしてリースやスワッグを手作り

  • 小分けにして友人や家族にプレゼント


さいごに

挿し芽は、一度コツを覚えてしまえばとても簡単で、園芸の幅をぐっと広げてくれます。ぜひあなたも、スターチスの挿し芽に挑戦して、自分だけの花壇やガーデンを育ててみてください。小さな茎から始まる大きな楽しみが、きっとあなたを待っています。

ご覧いただき、ありがとうございました!

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